こんばんは。いゆです。
帰ってきました。
私は生きている。
多くは語るまい。
さあ、早速本編に行こうじゃないか。
目次
1日目 東京~伊豆急下田駅
かれこれ1ヶ月以上前から準備を進めてきた伊豆へのゆるキャン△聖地巡礼旅。
最寄駅から東京駅まで行き、そこから特急踊り子号に乗って伊豆急下田駅に向かう行程。
その前に東京駅で食べた朝飯はうまかった。
寿司屋さんが朝食メニューとして提供しているうちの一つ、鯛のごまだれ出汁茶漬け。
これを食べてから、午前9時発(始発)の特急踊り子号へ
道中、海が見えると自然とテンションは上がるもの。
まあ、トンネルに入ることも多くて、常に絶景!というわけにはいかないけれど、旅の勢いをつけるには十分すぎるほどだ。
そして11時50分ごろ、とうとう伊豆急下田駅に到着。
ペリー来航の地として有名な下田。
黒船サスケハナ号の模型が置いてあるぞ。
さて、1日目の目的地はここからさらにバスで1時間ほどかかる。
行先は堂ヶ島だ。
1日目 堂ヶ島アタック
約1時間もバスに揺られたことで若干のバス酔い状態となったものの、なんとか堂ヶ島に到着。
いやー絶景なんだけど……
風がものすごくものすごいですわ
この時すっかり忘れていたのだが、この時期このあたりは遠州のからっ風という強い西風が吹くって、リンのおじいちゃんが言ってたよね。
宿でそのことに思い至り、思わぬ形でゆるキャン△要素を体感していたことを知った。
さて、時刻は13時をまわっているのでお昼を食べたい。
ここは、ゆるキャン△に出てきた堂ヶ島食堂で海鮮ぶっかけ丼を食べたい……
のだが、ちょうど前日から年末にかけて休業期間に入っていた。事前に調べて知ってたけどね。
仕方ないので、事前に調べてた別の海鮮屋さんに入ろうと思ったら、なぜかここもお休み。
仕方ないので、バス停近くのお店に入ることに。
お土産屋さんとかいろいろ入っているが食堂もある。
この時、バス酔いやら寝不足やらで丼物は辛そうと判断し、生姜ラーメンを注文。
まあ、海鮮は宿で食べるだろうし。
ただ、この選択は間違っていなかった。
なかなかどうして美味しいラーメンだし、生姜のおかげで多少食欲が減退していても無問題、おまけに風で冷えた体も温まる。
おススメです。
悲劇の序章:沢田公園
この後の予定では、沢田公園露天風呂(リンが抜け駆け温泉したとこ)に入る予定だったので、徒歩10分ほどかけて到着。
そしたら……
おい、マジか
割とリアルに口をついてこの言葉が出る。
いやあ、冷たい風の中の温泉とかいいと思ったんだけどなあ。
ただ、波が高いのもあるかもしれんね。ときおり岸壁を超えて波が小雨のごとく降り注いできてたし。
後で調べると、先週も強風で臨時休業が何度かあったようだし、この時期との相性はあまり良くないかもしれん。
ここで私は、翌日に予定していた堂ヶ島遊歩道散歩をこの日に回して、翌日また来ようと考えた。
写真もろくに撮らずに、である。
そしてこの判断ミスが翌日悲劇を生むことになるとは、このとき誰も知らなかったのである。
堂ヶ島散歩
また10分かけて戻ってきた私は、堂ヶ島遊歩道を散歩することに。
天窓洞は見ておきたいよねえ。
ちなみに、遊歩道はけっこうガチ目のアップダウンがあるのでご注意を。
で、まず初めに見たのが天窓洞。
こんな感じだ。ちなみに、遊覧船に乗ると下から見られるらしい。
こんな大しけで出るわけないけどな。
ちなみに、アニメだとこんな感じ↓
ここから飛び込んだら気持ちよさそうじゃね?
二度と上がってこれなさそうだけどな。
今日飛び込んだら本当に上がってこれなくなるだろうな。
で、次は亀岩。
アニメだとこんな感じ↓
見比べてみると、本当に現実まんまで出てきてるのが分かる。
で、あとはトンボロ(が見られる場所)。
11月~1月は干潮時刻が深夜なので見られないらしい。それも知ってたけどね。
まあ、そんなこんなで遊歩道をぐるっと周り、そのまま徒歩で宿まで。
電話すればバスが来てくれるのだが、15分くらいだし、景色を見ながらゆっくり……なんて余裕はなかった。
風をもろに食らい、歩きにくいわ、上り坂だわ、寒いわで、この選択を後悔している自分がいた。
それゆえに、唐突に宿が見えた時は嬉しかったのだ。
1日目 宿:堂ヶ島ニュー銀水 ゆるキャン△プラン
今回の旅の最大の目的は、この宿に泊まることだったのだ。
ゆるキャン△プランをやっていることは以前から知っていたが、先月、Twitterに流れてきたことでそのことを思い出し、さらに、この宿もある動画で見ていたばかりだったので、泊まってみたい!となって今回の旅を企画したわけ。
中はかなりのもので、ラウンジからすごい。
なんか水が流れてるんだもん。
ちなみに入り口は7階にあり、この階にあるラウンジからは日本一の夕陽と言われる夕陽を見ることもできる。
それはともあれ、私の部屋は8階。エレベーターで1フロア先である。
そこで私を待ち受けるのは……
ゆるキャン△プラン専用の備品が置かれた部屋である。
窓際のハンモックに
テレビの後ろにはリンとなでしこ
振り返ればポスター
台本やサイン色紙も飾ってある
単行本とDVDが置かれており、滞在中は自由に楽しめる
ゆるキャン△のステンレスマグも使えるし
部屋の鍵にもゆるキャン△のタグがついている
そして窓からはこの絶景である。これをハンモックに揺られながら観ることができるのだ。
知らず私は、ここは天国か……と呟いていた。
無論、温泉も忘れてはいけない。
エレベーターとエスカレーターを乗り継いで2階の浴場まで。
ちなみに1階にはアミューズメントエリアがある。
で、お風呂の方はこれまた絶景。
何より疲れた体に温泉がしみる。
この時点で私は、風に吹かれながらここまで徒歩で上がってきた選択に間違いはなかった、と確信していた。
それでこそ、これほどまでに素晴らしさを感じることができたのだから。
尚、温泉にやられた私は部屋に戻ってからはハンモックに揺られているうちに動きたくなくなった。
夕陽も部屋から、と思ったが
木が絶妙に被っている。
しかしながら、もうこれでいいや、となって私は少しばかりうとうとしていた。
だが、夕飯の時間が早いことを忘れてはならない。
夕飯は二部入れ替え制で1部が17時30分~2部が19時15分~となっており、2部の時間は空室なしだったので、強制的に17時30分に。
まあしかし、この晩飯も素晴らしかった。
ゆるキャン△プランだとここにまず日本酒「池」(池池のモデル)が1合ついてくる。
瓶はスタッフさんが持ってきてくれて撮らせてくれた。
木でできたお猪口(これもゆるキャン△仕様!)で少しずつ飲んでいく。
で、後のお料理は一気に見せよう。
これはゆるキャン△プラン特典の伊勢海老のブイヤベース。
ちょっと分かりづらいがちゃんと伊勢海老が一尾入っている。
〆はチーズリゾット……なのだが、私はチーズがダメなので、予約時に伝えてチーズを抜いてもらった。
つまりそれは雑炊だよね。
実は他にも前菜でチーズを使ったものがあり、それらも配慮してくれた。
本当にありがとうございます。
で、最後はデザート。
個人的にベストオブベストは金目鯛の煮つけでした。どれも美味しかったけどね。
しこたま食べて、しこたま飲んで、完全におもてなしをおみまいされた私はそのあと部屋で2時間ほど眠った。
そして、ゆるキャン△のDVDを観て、それから深夜遅く(0時30分をまわっていた)の温泉に。
この時間はもう誰も温泉にはおらず、貸し切り状態で満喫することができた。
これが普通なら¥22,150なのに、唐突に全国旅行支援が延長されたおかげで¥17,150で泊まることができた。
本当に、素晴らしい1日だったなぁ……
あ、ゆるキャン△プランには特典でクリアファイルもつくよ。
2日目 朝食
朝食はビュッフェ形式。
好きなものを好きなだけ、って素晴らしいよね。
海鮮の出汁茶漬けがあって、これまた素晴らしかった。
で、その後はお土産を買って9時前にはチェックアウトを済ませたのでした。
そしてこの時、忍び寄る悲劇の足音に、まだ誰も気づいていなかったのである……。
2日目 デス・堂ヶ島アタック
この日の予定は、沢田公園での写真撮影の後、バスで下田に戻ってもう1か所の聖地巡礼をすること。
もう朝から風はものすごかったので、露天風呂は早々に諦めて、別のプランを立て直していたのである。
沢田公園
前日DVDを観て、沢田公園もわりとばっちり出てきていたことに気付いた私。
それで、やっぱり写真だけでも撮りたいよね、と考えたのである。
2枚目はアニメとは逆方向から撮っているが、これは足場が濡れていてちょっと行くのは無理そうだと判断したため。
防風するものがなく襲い掛かるからっ風
そして、目の前を岸壁を超えた波が小雨のごとく降り注ぐ
もう下りるか。そう思って階段に向かった瞬間、“それ”は突然牙をむいたのだ。
デス・堂ヶ島アタック
ひと際大きな波が岸壁に当たる音がした。
お?と思う間もなく、岸壁を超えた、それまでよりもはるかに高い波が、それはもう台風の雨のように突如として頭上から降り注いだのだ!
その高波を防ぐ術もなく、私の体には無情にも大量の海水が叩きつけられる!
一瞬、視界はまったくの海水だけとなった。
そして、そこに立ち尽くしていたのは、全身を海水に濡らした哀れな男。
そう、これこそが私に起きた悲劇:デス・堂ヶ島アタックなのである!!
それから
私は岸壁から離れた。
もし次があったらひとたまりもない。
落ち着いたところで自分を顧みる。
ずぶ濡れの全身。
バッグも、背負っていたリュックも、もれなくずぶ濡れ。
絞れば衣服からは海水がしたたり落ちる。
当然、着替えなど持ってきていない。
ずぶ濡れの体と容赦なく吹きつけるからっ風。
それらは間違いなく、私の体から体温と体力を奪っていったのである。
やがてバスが来る。
私はどうすることもできないまま、しかし、せめてもの抵抗に、露天風呂のために持ってきていたバスタオルで体をできるだけ拭いてからバスに乗り込んだ。
バスは下田駅に着く。
私は駅の近くにある東急ショップに駆け込んだ。
しまむらでシャツとズボンと上着を¥5,000ほどで揃え、トイレで着替える。
そして私の手には、海水をまだまだ吸い込んだままの、ずっしりと重い衣服が新たな荷物として増えたのであった……。
2日目 まどが浜海遊公園
これだけの悲劇に見舞われながら、それでも私の心は折れていなかった。
着替えを済ませた後、帰りの電車まで1時間もない状況で、もう1か所だけ向かいたいところがあった。
それは、伊豆キャンプ1日目でリンが訪れていた場所、まどが浜海遊公園だった。
そこにもまた、アニメで描かれていた通りの景色が広がっていた。
黒船じゃー、黒船来航じゃー
駅から徒歩15分ほど。
ここが今回の旅最後の聖地巡礼となった。
しかし、ゆっくりしている時間は、残念ながら無い。
ほんの5分ほど足湯に浸かったところで時間切れ。
もう少し、ゆっくりしていたかったなぁ……。
おわりに
意外と伊豆のあたりはゆるキャン△の押しがそれほど強くないことが分かった。
宿のゆるキャン△プランはともかく、しかし、その宿のお土産屋さんにさえ、ゆるキャン△の影は見当たらなかったから不思議だ。
後はと言えば、堂ヶ島の地下道で見かけたくらい。
さて、である。
今回私は猛省しなければならない。
言うまでもない、沢田公園での判断ミスのことだ。
もし、初日に写真を撮っていたら……
もし、もう少しだけ波の様子を見て、あの高波の時すぐに露天風呂の脱衣所がある小屋の影に隠れることができていたなら……
後者は咄嗟のこととはいえ、こんな悲劇を生むことはなかったはずだったのだ。
それにしても、人間、あまりにひどい目にあうと笑うものなのだ。
私はずぶ濡れになった瞬間、その時だけは今後のことを考えずに笑っていた。
だからこそ、体力も体温も奪われていくなか、気力だけは奪われなかったのである。
想定外の悲劇に見舞われても、なるだけ笑い飛ばして、次への気力は失わない。
一人旅とはかくあるべきだと、私は思う。
もっとも、これが財布をなくしたとかだったら、話は別だったろうが。
ただ、この後に池袋でガルパン博覧会に行くことにしていたのは、やはりまずかった。
なんとかやり繰りして、その前までに行けるようにしておくべきだった。
日程を詰め込みすぎるのは、私の悪い癖だ。
正直、風邪を引いてもおかしくない状況だったが、今のところは無事である。
明日の朝とかひどいことになるかもしれんが。
まあ、伊豆に関してはリベンジしたい、と思う。
すぐに、というわけにもいかないが。
浜松とか大井川とか、ゆるキャン△の聖地で行ってみたいけど行けてないところはたくさんあるし。
ただ、遠州のからっ風シーズンは御免かな。軽くトラウマである。
ひどい目にはあったが、楽しいこともあったのが今回の旅。
次こそは、ゆるい旅をしたいものだ。
さて、最後に言っておこう。
いいか、風がものすごいときは沢田公園には近づくなよ!
近付くならずぶ濡れ覚悟で行くんだぞ!
それでは、今回はこの辺で。