こんばんは。いゆです。

突然ですが、皆さんは子ども時代の夏といえばどんな楽しみがあったでしょう。

夏の楽しみ

海やプールに行く、とか、キャンプ、とか、夏祭り、花火大会、とか、人によっていろいろでしょう。

もしかしたら、宿題と塾の講習で楽しい思い出なんてなかった、という人もいるかもしれないが……。

私にとっての夏の楽しみと言えば、虫捕りであった。

物心ついた時からのカブトムシ・クワガタムシ好きで、毎年夏になると虫捕りに連れて行ってもらっていた。

小学生高学年からは、アーケードゲーム「甲虫王者ムシキング」の影響もあり、生活のほとんどがカブトムシやクワガタムシに染まっていた、という状況。

夏は、クリスマスや正月がある冬よりも、余程大好きだった。

しかし、高校生にもなると勉強やらなんやらに手いっぱいで、そして、大学生になり、一人暮らしを始めると、自分を養うのに精いっぱいで、まして社会人になってからは、精神的にも金銭的にも余裕があるとは言えない生活で、気づけばすっかりカブトムシやクワガタムシから離れてしまっていた。

大学生の頃には、ムシキングが復活したのだが、私の心を完全に呼び戻す起爆剤にはならなかった。

くわがたとの再会

そんな私の心にくすぶるカブト・クワガタ魂を再燃させた出会いがあった。

バンダイから発売されたカプセルトイ・いきもの大図鑑シリーズ「くわがた」である。

非常にリアルな造形と変態的(褒め言葉)な可動域も相まって、私は少し童心を取り戻した気がした。

そして同時に、これのカブトムシバージョンが出てくれないかなあ、と思っていたのである。

そんな私のもとに、いきもの大図鑑シリーズから「かぶとむし」が出る、というニュースが入ってきたのは6月ごろだったと思う。

この知らせにより、私の中にくすぶっていたカブト・クワガタ魂は一気に燃え上がることとなる。

そしてそれは同時に、私と、カブトムシたちとの熱き戦いの幕開けでもあった。

ガチャガチャ、あるいは虫捕り

私は戦いに備えて準備をした。

これが本物のカブトムシ相手なら、捕虫網とか、バナナトラップとか、そういうものを準備するだろうが、今回の相手はガチャガチャである。

準備するのは100円玉だ。

私は発売日として告知されていた7月第5週を目指して、100円玉20枚を準備。これはガチャガチャ4回分にあたる。

あとは、採集場所、もとい、ガチャガチャを回す場所の目安を立てる。

以前、くわがたを発見したのは、職場の最寄駅(水戸駅)構内のコンビニ横にあるガチャガチャだった。

そこをはじめ、水戸駅ビルにあるガチャガチャスペースも候補として挙げておく。

あとは、毎日そこを巡回し、現れるのを待つだけだが……。

かぶとむしの発生確認できず

これが一向に現れない。

Twitterで情報を収集する限り、7月の29日には発生が始まっていたようだが、私が目を付けたポイントには一向に発生する気配が見られない。

毎日毎日、目をつけていた場所を回るが、全く姿を現さない。

8月に入り、流石の私も焦ってきた。

そこで、8月最初の休日を使って遠征することにしたのである。

幸いにもバンダイにはガシャどこ?プラスなるサイトがあり、どのガチャガチャがどの店にあるのか、というのをある程度調べることができる。

そこで調べると、茨城県の登録店舗には未だ発生していないことが分かった。

最も近いのは松戸、次いで池袋である。

そこで逐一状況を調べていたのだが、状況が△(僅少)になったり、なんなら一時的にリストから消えたりして、気が気ではなかった。

そして8月3日の夜の状況がこちら。

松戸が△だが、池袋は○

これをもとに、池袋まで遠征することが決まった。

池袋遠征

発生場所はサンシャインシティ・ワールドインポートマートビル3階のガシャポンのデパート総本店

設置面数は3,000面と、世界最大規模である。

実は以前、立ち寄ったことがあり、中の状況はある程度分かっていた。

設置面数は多いが、この経験をもとに攻略できるはず……と甘く考えていた。

入口を入り、ガシャポンのデパート内に入る。

何というか、ここまでくると、デパートではない。

そう、ガシャポンの森である。

かぶとむしと対峙するにふさわしいこの場所を探し回ったのだが……。

 

見当たらない

 

発生しそうな場所は全て見回ったはずだった。

新商品が並ぶところ、生き物系のガチャガチャが並ぶところ、なんならバラエティコーナーまで見て回ったが、全く見つけられなかった。

実はここに上がって来る直前、1階の、ちょっとだけガチャガチャが置いてあるところで発見していたのだが、残り2個と、消化不良で終りそうだったので、スルーしてしまっていた。それを後悔し始めてきた。

段々と焦り始める。

良く見ると、新商品コーナーに1か所、売り切れになっているところがある。価格も¥500と同じ。

……やらかしたか。

もしかして、直前になって完売してしまったのかもしれない。

これは、早々に次の候補地を探した方が……と、諦めかけていた。

もう、ここは探すのを止めよう。出がけに、入り口付近のガチャガチャはちゃんと見ていなかったから、ダメもとで見ておこう。

そんな気持ちで入り口付近のガチャガチャを見てみたところ……

あるやん

普通にあるやん

そうか、私としたことが、かぶとむしなら森の中にいるだろう、という先入観にとらわれて見落としていたのか。

良く見れば、その隣のスペースにはいきもの大図鑑シリーズの展示もある。

かぶとむしだって並んでいる。どうして気付かなかったのか、自分が心配になるレベルだ。

ともかく、ここにきて無事、お目当てのかぶとむしを発見できたことに安堵しつつ、早速採集に取りかかった。

いきもの大図鑑 かぶとむし

結局私は、このガチャガチャを当初の予定の倍である8回やってきた。

というのも、8回目で成果が出たからである。8回目で成果が出ていなければ、もっと回していただろう。

とりあえず、どんどん開封していく。

こんな感じでパーツが分けられており、

組み立てると、立派なヘラクレスオオカブトになる。

これはヘラクレス・ヘラクレスという、ヘラクレスの中でも最大になる亜種で、前翅が黄褐色のバージョン。

カプセルをスタンドにして、飛行形態を再現することもできる。

実際はこういう角度では飛ばないのだが、見栄え重視ということで。

ヘラクレス・ヘラクレスには別のバリエーションがあり、こちらは前翅が黒いバージョン。

湿度が高いと前翅が黒く変色するのが、ヘラクレスオオカブトに見られる特徴だ。ちなみにこれだけ2つ出てきた。

また、ヘラクレスオオカブトにはさらに別バージョンが存在する。

亜種ブリュゼニである。

若干、ツノの長さが短い。

こちらも前翅が黒のバージョンがある。

そして、お馴染みのカブトムシ

最近、ヤマトカブトムシとして名前が載っているのをときどき見かける。

私の常識では普通にカブトムシなのだが。

こちらも黒バージョンあり。

あまり真黒な個体は見かけない気がする。

そして、8回目に転がり出たのがこいつである。

レアアソートである、ヘラクレス・ヘラクレスの前翅グレーバージョンだ。

一般にはブルーヘラクレスと呼ばれるタイプ。

ムシキングでヘルクレスリッキーブルーが出たあたりから、このブルータイプが注目されるようになった気がする。

実はブルータイプの出現割合はリッキーよりヘラクレス・ヘラクレスの方が高いと言われている(リッキーが1%程度に対しヘラクレスは5%程度)。

ちなみに、和名では「ヘラクレス」とも「ヘルクレス」とも呼ばれるが、別にどちらでも間違いではない。

そもそも和名なんてのは、日本でしか通用しない名前なので、ダサダサだが「ツノナガカブト」と呼んだって間違いにはなるまい。呼ばないけど。

個人的にはムシキング世代なので「ヘルクレス」なのだが、いきもの大図鑑では「ヘラクレス」表記なので、基本的にはこちらを使っている。

まあ、うんちくはこの辺にしておいて、今回の成果だ。

なんと、8回で7種類が全部そろうという、私にあるまじき引きを発揮してしまった。

これでこそ、池袋まで遠征に出た甲斐があったというものだ。

おわりに

今回のタイトル「ガチャガチャ、あるいは虫捕り」だが、これはこの、いきもの大図鑑「かぶとむし」を追っている間、常に思っていたことである。

ポイントに目星をつけて見回ってみたり、それで見つからずにがっかりして、採集できないなら遠征してみたり、何が採れるかドキドキしたり。

そういえば、ネットで調べていたら、セット販売があった。

全部の種類を揃えたいなら、セット販売で買ってしまうのが一番確実で手っ取り早い。

今回のように、なかなか見つからずにヤキモキすることもない。

それでいいという人は、それでいいと思う。

しかし、私は違う。

例えるなら、オオクワガタを採りに行くぞと息巻いている人に、それホームセンターで売っているよ、と情報を与えるようなレベルの情緒の無さであると思う。

そう、私は今回のことを通して、疑似的にではあるが、虫捕りを楽しんでいたのである。

子どもの頃の気持ちを、少しだけ取り戻せた気がする。

これでひとまずは満足……と思っていたのだが、なんと今週からは、くわがたの第2弾が登場するという。

さすがに、今回のレベルで追うつもりはないが、見つけたら即、採集だ。

この夏は、久しぶりにカブトムシ・クワガタムシに熱くなれそうである。

 

それでは

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